CPSM合格体験記7

私は2012年秋季セミナー(9月~11月)を受講し、結果的には受講から約3ヵ月後の2013年2月に最後のExam2に合格することが出来ました。
「最後にExam2」というように、比較的早い合格の割には必ずしも順風満帆に進んだ訳ではありませんでしたが、これらの体験を紹介することでCPSM資格取得を検討されている方々に少しでも参考にしていただければと存じます。

1.CPSM取得の動機
 私は、一貫してアメリカ系の外資医薬品企業に勤務し、最初の会社ではMR、経営分析、業務監査、購買(ソーシング)、購入プロセス/ポリシー管理を、そして転職後の現在は調達部門での製造委託業者管理というように多岐に渡る業務に携わってまいりました。特に前職での購買業務では、アメリカの同僚と一緒に仕事をすることが多々ありましたが、その知識・スキル等の違いから話についていけないこともあり、「もっと体系的に知識を習得しなければ」と痛感させられていた頃、このCPSM資格の存在を知りました。その後異動等あり、なかなか資格取得までは踏み出せませんでしたが、昨年現在の会社へ転職したちょうどその頃、今回の「秋季セミナー開催」を見つけたことから、「これは何かの縁があるぞ」と思いセミナー受講を決心しました。

2.セミナーの内容について
 講義内容は、購買・物流の基礎的な事項から、グローバル・ソーシング、戦略的調達、企業倫理、プロジェクト管理、そしてCPO(最高購買責任者)の視点からの人材育成、組織・人事マネージメントまでと非常に多岐に渡っていて、かなりのボリュームがあります。講義は、1回約100ページ近くのスピードで重要事項の説明中心に進んでいくのですが、途中で講師の方々からテキストにはない追加関連情報やアドバイス(試験頻出箇所など)、そして種々の業界から参加の受講者との意見交換・討議など有意義なカリキュラムが設定されており、幅広く網羅的な知識向上に役立ちました。

3.学習方法について
 基本的に、①テキストを読む、②問題集を解く、③間違えた問題の解説を読みテキストで確認、というような復習中心のシンプルなサイクルで学習を進めました。
 このCPSMテキストでは、アメリカ/ヨーロッパを中心とした多岐に渡る知識が求められ、少なからず「日本の経験・知識」と異なる部分があることも事実です。セミナー受講生の中にはこの辺で戸惑いを感じた方もいたようでしたが、幸い私は国際会計修士(MBA)取得や前職での「Strategic Sourcing」トレーニング受講やグローバル契約交渉関与などを通じてアメリカ/国際会計やアメリカ/ヨーロッパ特有の法律・商習慣に接する機会が多くあり日本との違い等にある程度経験・知識を持っていたため、結果的にこの「テキスト中心のシンプルな復習」が上手くハマって知識の深化・強化に有効だったと思っています。

4.試験について
 他の体験談で記述され、講師の方々からも同様の話がありますが、やはりなるべく早いうちに試験を予約して、受験日に向けて学習をスケジューリングしていくことがモチベーションを高める上で良い方法だと思います(24 時間前までは、変更可能です)。ただし、試験は約3時間の長丁場であり「集中力の持続」が合格のカギになりますので、人によって異なると思いますが、ある程度時間や曜日は考えて受験日を設定することが重要です。実際、1回目のExam2を金曜日午後に受験しましたが、直前まで仕事をして開始時間ギリギリに会場へ飛び込み心の準備が出来ないままテストに臨んだ結果、問題に集中出来ず不合格となる失敗を犯してしまいました。
 また、日本語受験の場合、独特の翻訳でかなり違和感のある日本語問題となっているため焦らないことが重要となります。私は日本語で受験したのですが、受験前にセミナー教材の日本語テキストをよく読み、問題集も日本語で解く等、「独特の翻訳」に慣れることを第一に考えました。一方で、英語で受験する場合には、問題数が165~180問と非常に多いため、時間内に全問回答するためには相応の高い英語力が必要だと思います。

5.まとめ
 CPSMは比較的短期間でグローバルに通用する資格が取得出来ることが一番の魅力であり、更に継続的学習が必要となるため個人のレベルアップにつながっていく資格だと思います。また外資系企業の購買・調達職ではすでに専門的な資格として応募要件等でも重要視されてきていますので、将来的にキャリアアップをお望みの方であれば挑戦するだけの価値はある資格だと思います。

 最後に、セミナーにてご指導いただいた先生方と一緒に受講したメンバーの皆様にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

以上