2024年2月報告

2. 米非製造業景況感指数:非製造業回答者の声

Services PMI® at 53.4%

January 2024 Services ISM® Report On Business®

 Index指数11月12月1
1.Business Activity Index事業活動指数55.156.655.8
2.New Orders  Index新規注文指数55.552.855.0
3.Employment Index雇用指数50.743.350.5
4.Supplier deliveries indexサプライヤー出荷指数49.649.552.4

This report reflects the U.S. Department of Commerce’s recently completed annual adjustments to the seasonal adjustment factors used to calculate the indexes.

(本報告書は米国商務省の直近に発表された年間調整を本指数計算での季節調整済み要因に反映している)

【解説】 米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した1月の米非製造業(サービス業)景況感指数は前月から2.9ポイント高い53.4となった。52前後を見込んでいた市場予想よりも高く、2023年1月以来13カ月連続で好不況の分かれ目となる50を上回った。雇用の需給逼迫も続き、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに踏み切れないでいる実態を映した。項目別では「新規受注」や「雇用」、物価を示す「支払価格」などがプラスとなり、S&Pグローバルが発表した1月のサービス業PMI=購買担当者景気指数の確定値は52.5と、4カ月連続で12月から上昇した。

サービス業回答者の声WHAT RESPONDENTS ARE SAYING

1Construction 建設工事中東の紅海上の情勢不安によるスエズ運河の輸送の影響とパナマ運河の問題は、世界的な商品輸送のコストと日程計画の両方に衝撃を与えている。
2Health Care & Social Assistance        医療・健康管理・社会福祉新型コロナウイルス疫病、RSV(呼吸器合胞体ウイルス)、インフルエンザなどの呼吸器系疾患により、当社の施設は患者を治療するため忙殺され続けている。
3Professional, Scientific & Technical Services 専門的、科学技術的サービス私が仕事をする多くの企業は、厳しい2024年に向けて準備を進めている。一部の企業は過剰反応かも知れないが、米国では選挙の年は不穏な空気に包まれるため、誰もが支出を控えめにしているというのが一般的な感覚だ。
4Retail Trade      小売業景気の信号はまちまちだ。活況を呈している分野もあれば、太陽光発電や風力発電、造船、電気自動車など、減速している業種もある。また、鉄鋼、製紙、通信機器など、下降傾向にある産業もある。しかし、全体として景気は良好であり、景気後退の差し迫った脅威はない。
5Utilities          公益事業サプライチェーンの混乱により、納期通りの資材を確保するため、最小/最大(在庫計算)への変更を余儀なくされた;殆どの混乱が収束した現在、その計算は正常化されつつあり、在庫が適正化されるまでの間、注文は遅れるだろう。当地区では、より高い賃金を提示する地区から労働者が積極的に引き抜かれているため、通常よりも高い離職率を目の当たりにしている。季節外れの涼しい天候のため、水の販売量は予想より少ない。これは、質の高い従業員を惹きつけ、維持するため賃金上昇とともに、料率への圧力となるだろう。
6Wholesale Trade   卸売業昨年は当社の事業にとって厳しい年だった。2024年には景気が回復し、状況が安定することを期待している。それは、大統領選挙の年なので当社の期待も大きい。
7Transportation Equipment       輸送用機器経済指標は概ね良好であるが、依然として不透明感がある。当社のサービスに対する需要は増え続けているが、これは示唆的なものではないかも知れない:当社のサービスは、景気が良い時よりも悪い時の方が常に需要がある。職場に復帰した社員の影響がまだ残っており、それが需要に影響していることは言うまでもない。需要は継続的に増加してきているが、新型コロナウイルス疫病流行以前の水準には達していない。
8Finance & Insurance金融・保険事業活動が上向き;2024 年は多忙になると予想される。
9Arts, Entertainment & Recreation     芸術、娯楽、レクリエーション脚本家と俳優のストライキが当社の景気に大きな衝撃を与えている。映画興行会社にとって、今年はあまり良い年にならないだろう。
10Wholesale Trade   卸売業工場閉鎖の長期化、顧客在庫の焦げ付き、全米自動車労組(UAW)のストライキの影響が長引いたことが原因で12月の大幅な落ち込みの後、回復を目指すことになる。