3. ユーロ圏景況感指数
ユーロ圏景況感指数
IHSマークイットが1日発表した5月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は63.1で、4月の62.9から上昇し、1997年6月の調査開始以来の最高を記録した。速報値の62.8から上方修正された。ユーロ圏経済はここ1年、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により大きな打撃を受け、サービス業の大半が閉鎖を余儀なくされた。一方、製造業はおおむね操業を続けており、域内の行動制限は段階的に緩和されている。生産指数は4月の63.2から62.2に低下した。50を上回ると拡大を意味する。マークイットのチーフビジネスエコノミストは「生産が伸びているということは、経済が第2・四半期に力強く回復している証拠だ」と指摘。「ただ5月は、記録的な供給遅延も発生した。生産の足かせとなり、需要に対応できない企業も多かった」とした。新型コロナ流行に伴う供給面の制約を背景に、投入価格指数は87.1と、4月の82.2から大幅に上昇。過去最高を更新した。
※民間企業であるマークイット社が発表するユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)とは,景気転換の先行指標であり,製造業の購買担当者へのアンケート調査をもとに指数化したもの。数値が前回より上回った場合,対象国の通貨は買われやすくなる。ESI(欧州委員会景況感指数)は企業や消費者のマインドを表し,国内総生産(GDP)と似た動きを示す代表的な景気指標である。同指数は50が活動拡大と縮小の分かれ目。