③ ユーロ圏景況感指数
IHSマークイットが発表した11月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は45.3で、10月の50.0から大幅に低下した。新型コロナウイルス対策で再導入した規制が響いた。景気拡大・縮小の分かれ目となる50を下回った。速報値(45.1)からは上方改定された。IHSマークイットの首席ビジネスエコノミストは「ユーロ圏経済は11月に再び悪化した。新型コロナ対策が強化され、企業活動は新たな規制で再び打撃を受けた」と指摘した。サービス部門PMIは41.7で10月の46.9から低下。5月以来の低水準で、3カ月連続で50を下回った。小売店の休業や在宅の推奨などで需要は低迷。新規ビジネス指数は45.7から40.6に落ち込んだ。ただ、今後1年の楽観度は改善し、将来の生産指数は56.5から60.4に上昇した。
※民間企業であるマークイット社が発表するユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)とは,景気転換の先行指標であり,製造業の購買担当者へのアンケート調査をもとに指数化したもの。数値が前回より上回った場合,対象国の通貨は買われやすくなる。ESI(欧州委員会景況感指数)は企業や消費者のマインドを表し,国内総生産(GDP)と似た動きを示す代表的な景気指標である。同指数は50が活動拡大と縮小の分かれ目。