3. ユーロ圏景況感指数
S&Pグローバルがまとめた1月のユーロ圏のHCOB製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は46.6で、前月の45.1から上昇した。速報値の46.1からも上方修正された。生産や新規受注の減少が和らぎ安定化の兆しが出た。生産指数は44.3から47.1に上昇した。
ハンブルク商業銀行(HCOB)のチーフエコノミストは「製造業の復活の兆しについて語るのは間違いなく時期尚早だが、PMIの上昇は安定化への第一歩で2カ月にわたるリセッション深化に歯止めがかかったとみている」と述べた。「トランプ関税」が懸念される中、3年近くにおよぶ需要の落ち込みが緩和し、新規受注指数は43.0から45.4に上昇し8カ月ぶりの高水準となった。企業は引き続き人員を削減したが、先行きへの楽観的な見方は長期平均を上回り約3年ぶりの高水準となった。上記エコノミストは「製造業の沈滞状態が終わりつつあるかも知れない」と述べた。
米国の金融情報サービス大手S&P グローバル(S&P Global Inc.) |
米ニューヨーク市に本拠を置く金融サービス企業。S&P グローバル・レーティングやS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスなど、四事業体の親会社にあたる。旧社名はマグロウヒル・ファイナンシャル。S&P グローバルは金融サービス企業であるが、旧社名のマグロウヒルは出版社であり、金融サービス業との関係は、スタンダード&プアーズの買収以降となる。スタンダード&プアーズは、1906年にルーサー・リー・ブレイクが設立したスタンダード統計(Standard Statistics Bureau)と、1860年にヘンリー・ヴァーナム・プアーが創業したプアー出版(H.V. and H.W. Poor Co.)が、1941年に合併して発足した。1966年、マグロウヒルはスタンダード&プアーズを買収し、以降、出版社が金融サービス業を子会社の事業として抱える形態が続いた。1995年に社名をThe McGraw-Hill Companiesに変更。2009年12月にブルームバーグにビジネスウィーク誌を売却した。2013年5月1日に、マグロウヒルはマグロウヒル・ファイナンシャルに社名変更、2016年4月、子会社のJDパワーを売却、またS&P グローバルに社名変更した 。 |