2024年6月報告

5. 内閣府景気ウォッチャー調査

5月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差1.7ポイント低下の45.7となった。

家計動向関連DIは、飲食関連等が低下したことから低下した。企業動向関連DIは、非製造業等が低下したことから低下した。雇用関連DIについては、低下した。5月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月差2.2ポイント低下の46.3となった。家計動向関連DI、企業動向関連DI、雇用関連DIが低下した。

なお、原数値でみると、現状判断DIは前月差3.4ポイント低下の46.8となり、先行き判断DIは前月差1.6ポイント低下の47.7となった。今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、緩やかな回復基調が続いているものの、このところ弱さがみられる。また、令和6年能登半島地震の影響もみられる。先行きについては、価格上昇の影響等を懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている。」とまとめられる。

内閣府景気ウォッチャー調査
地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て,地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し,景気動向判断の基礎資料とすることを目的とする。調査は毎月,当月時点であり,調査期間は毎月25日から月末である。本調査業務は,内閣府が主管し,下記の「取りまとめ調査機関」に委託して実施している。各調査対象地域については,地域ごとの調査を実施する「地域別調査機関」が担当しており,「取りまとめ調査機関」において地域ごとの調査結果を集計・分析している。

2.サプライチェーン関連記事抜粋令和6年5月1日~5月31日

 主題概要
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≪用語解説:記事内の用語と企業を確認しましょう≫

ランサムウエア、首謀者を特定
身代金要求「ロックビット」775億円被害 日米欧が捜査協力:被害規模が最大級とされるランサムウエア(身代金要求型ウイルス)集団「ロックビット」を巡り、日米欧などの捜査当局がロシア人の首謀者を特定した。世界中の企業などから脅し取った身代金が5億ドル(約775億円)に上ることも新たに判明。米司法当局による起訴は被害抑止につながる一歩だが、新手の集団も暗躍している。「世界で最も危険なランサムウエア組織の一つであるロックビットの管理者を起訴した」


職場の常識、違法リスクも
規律強化やハラスメント対策で課題 内部通報制度、浸透遅れ:新年度の始まりから約1カ月がたち、職場の雰囲気も落ち着いてきた。だが「当たり前」にみえる職場の慣習や同僚の振る舞いにも、法令に抵触する問題が潜んでいることがある。特にハラスメントや社内規律に関する社会常識は徐々に厳しくなっている。上司や先輩こそ意識を高く持ち、働きやすい職場づくりに努めたい。