3. ユーロ圏景況感指数
米S&Pグローバルが21日発表した3月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI、速報値)は総合で49.9と前月に比べて0.7ポイント上昇した。上昇は3カ月連続で、9カ月ぶりの高水準となった。サービス業を中心に景気底打ちの兆しが出てきた。市場予想の49.7を上回った。業種別ではサービス業が51.1と0.9ポイント上昇し、9カ月ぶりの高水準となった。好不況の目安である50を上回るのは2カ月連続だ。製造業は45.7と0.8ポイント低下した。
紅海での民間船舶への攻撃により、年初にかけて物流網の混乱への懸念が高まったものの、現時点では納期の改善が続いているという。
国別の総合PMIはドイツが47.4と1.1ポイント改善し、フランスは47.7と0.4ポイント悪化した。ドイツでは製造業が41.6と5カ月ぶりの低水準に陥り、サービス業と明暗が分かれた。
米国の金融情報サービス大手S&P グローバル(S&P Global Inc.) |
米ニューヨーク市に本拠を置く金融サービス企業。S&P グローバル・レーティングやS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスなど、四事業体の親会社にあたる。旧社名はマグロウヒル・ファイナンシャル。S&P グローバルは金融サービス企業であるが、旧社名のマグロウヒルは出版社であり、金融サービス業との関係は、スタンダード&プアーズの買収以降となる。スタンダード&プアーズは、1906年にルーサー・リー・ブレイクが設立したスタンダード統計(Standard Statistics Bureau)と、1860年にヘンリー・ヴァーナム・プアーが創業したプアー出版(H.V. and H.W. Poor Co.)が、1941年に合併して発足した。1966年、マグロウヒルはスタンダード&プアーズを買収し、以降、出版社が金融サービス業を子会社の事業として抱える形態が続いた。1995年に社名をThe McGraw-Hill Companiesに変更。2009年12月にブルームバーグにビジネスウィーク誌を売却した。2013年5月1日に、マグロウヒルはマグロウヒル・ファイナンシャルに社名変更、2016年4月、子会社のJDパワーを売却、またS&P グローバルに社名変更した 。 |