2024年4月報告

2. 米非製造業景況感指数:非製造業回答者の声

Services PMI® at 51.4%

March 2024 Services ISM® Report On Business®

 Index指数12月1月2
1.Business Activity Index事業活動指数56.655.857.4
2.New Orders  Index新規注文指数52.855.054.4
3.Employment Index雇用指数43.350.548.5
4.Supplier deliveries indexサプライヤー出荷指数49.552.445.4

This report reflects the U.S. Department of Commerce’s recently completed annual adjustments to the seasonal adjustment factors used to calculate the indexes.

(本報告書は米国商務省の直近に発表された年間調整を本指数計算での季節調整済み要因に反映している)

【解説】 米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した3月の非製造業総合指数は51.4と、2月の52.6から低下した。低下は2カ月連続。一方、投入価格指数が4年ぶりの低水準となり、インフレ見通しにとって良好な兆しを示した。指数が50を超えると、米経済の約3分の2を占める非製造業部門の拡大を示す。ロイターがまとめたエコノミスト予想は52.7だった。

ネーションワイドのシニアエコノミストは「今後数カ月でサービスインフレが引き続き弱まる兆しであり、連邦準備理事会(FRB)にとって歓迎すべき兆候だ」と指摘。「とはいえ、労働環境が好調なことから、利下げ開始は2024年後半まで先延ばしされる可能性がある」と述べた。

業種別では、宿泊・飲食サービス、公益事業、小売、専門・科学技術サービスなど12業種が50を上回った一方、鉱業、運輸、倉庫など4業種が50を下回った。

新規受注指数は54.4と2月の56.1から低下。一方、景気指数は2月の57.2から57.4に上昇した。1月の米非製造業(サービス業)景況感指数は前月から2.9ポイント高い53.4となった。52前後を見込んでいた市場予想よりも高く、2023年1月以来13カ月連続で好不況の分かれ目となる50を上回った。雇用の需給逼迫も続き、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに踏み切れないでいる実態を映した。項目別では「新規受注」や「雇用」、物価を示す「支払価格」などがプラスとなり、S&Pグローバルが発表した1月のサービス業PMI=購買担当者景気指数の確定値は52.5と、4カ月連続で12月から上昇した。

サービス業回答者の声WHAT RESPONDENTS ARE SAYING

1Accommodation & Food Services    宿泊・飲食サービス  紅海の混乱は、当社事業分野にとって、未だ供給に関する目立った課題ではないが、寸断リスクについては注意深く見守っている。また、ハイチにおける政情不安は、衣料品業界にとって潜在的なリスクとなる。
2Agriculture, Forestry, Fishing & Hunting        農林漁業・狩猟業当社の市場は新型コロナウイルスが始まって以来、初めて平年並みの年になりそうだ。2022年と2023年は数量が減少した。昨年、価格是正が行われ、過去の販売量に戻るように設定された。
3Construction 建設工事全国的な業況は、産業用建設市場において堅調を維持している。技能職の労働力は依然、全国的に逼迫している。
4Educational Services教育サービス  当学は、多くの高等教育機関と同様、予算不足に陥っており、今年度末(6月30日)の支出は減少するだろう。雇用もかなり遅い歩調で、従業員の離職率は依然高い。費用と比較した高等教育の価値に対する世論が、入学者数に影響を与えつつある。
5Health Care & Social Assistance        医療・健康管理・社会支援契約満了や更新に伴い、複数の臨床機器の範疇でインフレ圧力が継続している。
6Mining          鉱業石油・ガス業界は堅調に推移している。
7Professional, Scientific & Technical Services 専門的、科学技術的サービス当社と同業界は、下半期における景気変動の不安定性に備えるため後退し続けている。コスト削減構想は、高成長環境下でさえも、引き続き企業目標の首位5である。
8Retail Trade      小売業製品のサプライチェーンは落ち着いており、価格も安定している。当社は、季節と季節の間の閑散期にあり、この時期に春夏ものの準備をしている。幾つかの分野で従業員の定着に課題があるも、離職率は目標水準を数%上回るに過ぎない。
9Utilities          公益事業納期と供給は改善しているが、幾つかの戦略品目は依然、調達が難しい。
10Finance & Insurance金融・保険住宅市場が安定を続ける中、当社が退役軍人ローン以外のローンにも住宅ローン・プログラムを開放して以来、住宅ローンに関する問い合わせが増えている。