2024年3月報告

5. 内閣府景気ウォッチャー調査

2月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差1.1ポイント上昇の51.3となった。家計動向関連DIは、住宅関連等が上昇したことから上昇した。企業動向関連DIは、非製造業が上昇したことから上昇した。雇用関連DIについては、低下した。2月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月差0.5ポイント上昇の53.0となった。雇用関連DIが低下したものの、家計動向関連DI及び企業動向関連DIが上昇した。

なお、原数値でみると、現状判断DIは前月差2.9ポイント上昇の50.3となり、先行き判断DIは前月差1.6ポイント上昇の53.5となった。今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる。また、令和6年能登半島地震の影響もみられる。先行きについては、価格上昇の影響等を懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている。」とまとめられる。

内閣府景気ウォッチャー調査
地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て,地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し,景気動向判断の基礎資料とすることを目的とする。調査は毎月,当月時点であり,調査期間は毎月25日から月末である。本調査業務は,内閣府が主管し,下記の「取りまとめ調査機関」に委託して実施している。各調査対象地域については,地域ごとの調査を実施する「地域別調査機関」が担当しており,「取りまとめ調査機関」において地域ごとの調査結果を集計・分析している。

2.サプライチェーン関連記事抜粋令和6年2月1日~2月29日 ※太字用語解説

 主題概要
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≪用語解説:記事内の用語と企業を確認しましょう≫

ロシア、「日本品質」に触手
日系メーカーの製品が中国やベラルーシを経由してロシアの兵器製造に利用されている。ロシアは高い性能の兵器を確保するため、部品の調達や生産設備の維持に躍起だ。世界各国に広がったサプライチェーン(供給網)の中から、非正規ルートを断つ難しさが浮き彫りになっている。

ロシア、「日本品質」に触手 - 日本経済新聞
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EUの執行機関である欧州委員会は、温暖化ガス排出量を2040年に1990年比で90%削減する目標案を提示した。野心的な目標の背景には再生可能エネルギー分野での安価な中国製品の流入への危機感がある。農業者の反発も強まっており、脱炭素と産業・農業振興の両立という課題に直面している。欧州の産業の主導権とグリーン移行は表裏一体であり、どちらも必要だ。



EU、環境・産業両立に焦り - 日本経済新聞 EU、環境・産業両立に焦り - 日本経済新聞
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ボーイング「現場力」苦境 5期連続最終赤字 - 日本経済新聞
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日本の新型基幹ロケット「H3」が打ち上げに成功した。成功を支えたのが日本の部品・素材メーカーだ。安全保障とも密接にかかわるロケット技術を国内で維持・向上していく必要がある。H3をテコにした日本の宇宙産業の底上げが課題となる。 日の丸宇宙技術 結集 - 日本経済新聞