3. ユーロ圏景況感指数
S&Pグローバルがまとめた2月のユーロ圏HCOB総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は49.2と、前月の47.9から上昇した。サービス部門PMIが好不況の分かれ目となる50を昨年7月以来、初めて上回り、製造業の不振を補った。速報値の48.9から上方修正され、昨年6月以来の高水準となった。サービス部門PMIは50.2と、速報値の50.0からを上方修正された。1月は48.4だった。
ハンブルク商業銀行のチーフエコノミストは「サービス部門は2024年に予想以上の好スタートを切った可能性がある」とし、伸びは小幅だがサブ指数は好調と指摘した。新規事業指数は50まであと一歩に迫った。また先行きに対する楽観的な見方が過去1年以上で最高となったほか、企業は採用を拡大した。サービス部門の雇用指数は52.7と前月の51.2から上昇し、8カ月ぶりの高水準を記録した。同エコノミストは、伝統的に雇用は遅行指標とされるが、楽観的な見方が強まっておりサービス部門の回復が続いていることを示していると分析した。
米国の金融情報サービス大手S&P グローバル(S&P Global Inc.) |
米ニューヨーク市に本拠を置く金融サービス企業。S&P グローバル・レーティングやS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスなど、四事業体の親会社にあたる。旧社名はマグロウヒル・ファイナンシャル。S&P グローバルは金融サービス企業であるが、旧社名のマグロウヒルは出版社であり、金融サービス業との関係は、スタンダード&プアーズの買収以降となる。スタンダード&プアーズは、1906年にルーサー・リー・ブレイクが設立したスタンダード統計(Standard Statistics Bureau)と、1860年にヘンリー・ヴァーナム・プアーが創業したプアー出版(H.V. and H.W. Poor Co.)が、1941年に合併して発足した。1966年、マグロウヒルはスタンダード&プアーズを買収し、以降、出版社が金融サービス業を子会社の事業として抱える形態が続いた。1995年に社名をThe McGraw-Hill Companiesに変更。2009年12月にブルームバーグにビジネスウィーク誌を売却した。2013年5月1日に、マグロウヒルはマグロウヒル・ファイナンシャルに社名変更、2016年4月、子会社のJDパワーを売却、またS&P グローバルに社名変更した 。 |