2.編集後記
今年も終わりが近づいているが、地政学的に大きな出来事が多かったように思う。新型コロナウイルス疫病流行が年明けから暫くして収束に向かうという朗報もあったが、昨年勃発したロシアのウクライナ侵攻の長引きと中東の火種の再発で世界は動転と暗闇に入ったように見える。NHKや民放のドラマでもお盆の時期に頻繁に太平洋戦争の映像が流れるが、今では過去のものとは言ってられない心境になる。バケツリレーや竹槍、運動場が畑に替わるなど親から聞いた風景が今蘇る。地政学的リスクと言うが、これは、特定地域が抱える政治的、軍事的、社会的な緊張の高まりが地理的関係によって同地域と関連地域の経済、世界経済全体の先行きを不透明にしたり特定の商品価格の変動を指すものだ。言葉で言うのは簡単だが、現実に同リスクが迫ってくるとBCPを越えた対応が必要になり、民間レベルで対応できる余地は少なく、寧ろ国家の問題となる。我が国は、政治家が国家を動かしているのだが、政治資金パーティー券の収支をめぐる問題では、「キックバック」云々と騒がれていては、真に誰を信頼して良いのか戸惑ってしまう。
多くの講演会では強いリーダーシップという言葉を聞くが、嘗て学習した「意図と行動の差異:The Intention Action Gap」を思い出している。今年は、米機関紙やEU月刊誌でも様々な先人の成句、知恵や教えを学んだ。これら先駆者の作った手法やフレームワークを活かさない手はないと思い、来年も多くの成句が出てくることを願って伴に学習しましょう。
以下余白
月報編集室:主筆 上原 修 CPSM, C.P.M. JGA 特定非営利活動法人