5. 内閣府景気ウォッチャー調査
4月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差1.3ポイント上昇の54.6となった。家計動向関連DIは、小売関連等が上昇したことから上昇した。企業動向関連DIは、非製造業が上昇したことから上昇した。雇用関連DIについては、上昇した。4月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月差1.6ポイント上昇の55.7となった。家計動向関連DI、企業動向関連DI、雇用関連DIが上昇した。なお、原数値でみると、現状判断DIは前月差0.5ポイント上昇の55.7となり、先行き判断DIは前月差1.1ポイント上昇の55.2となった。今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、持ち直している。先行きについては、価格上昇の影響等を懸念しつつも、持ち直しが続くとみている。」とまとめられる。
内閣府景気ウォッチャー調査 |
地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て,地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し,景気動向判断の基礎資料とすることを目的とする。調査は毎月,当月時点であり,調査期間は毎月25日から月末である。本調査業務は,内閣府が主管し,下記の「取りまとめ調査機関」に委託して実施している。各調査対象地域については,地域ごとの調査を実施する「地域別調査機関」が担当しており,「取りまとめ調査機関」において地域ごとの調査結果を集計・分析している。 |
2.サプライチェーン関連記事抜粋:令和5年4月1日~4月30日
| 主題 | 概要 |
1 | 台湾勢「世界の工場」離れ | 鴻海、中国からベトナム・インドへ 米中対立懸念:顧客の意汲む |
2 | 中国反スパイ法、企業備え | 改正で摘発対象を拡大 「情報やりとり慎重に」外資懸念 |
3 | 供給網の資金効率化拡大 | 大企業向け売掛金、期日前回収 世界の利用残高115兆円 |
4 | 東南アジアで部品供給網拡大 | クラレ・村田製作所、タイに新工場 中韓EV生産で需要増 |
5 | 海外生産「縮小」最多に | 2022年度11%、国内シフト進む 供給網寸断リスク回避 |
6 | ファーストリテイリング、紡績工場も監査 | 三次取引先まで、人権配慮徹底 安定調達へリスク管理 |
7 | 人権尊重 企業に促す | 経産省 供給網や製品点検 対策、米欧に遅れ |
≪用語解説:記事内の用語と企業、統計図表を確認しましょう≫
中国反スパイ法に企業備え 改正で摘発対象を拡大 |
中国は26日、スパイ行為を摘発する「反スパイ法」を改正した。「国家の安全と利益」に関わる情報提供などを取り締まる。スパイ行為とみなす対象を拡大し、摘発を強化する。中国での事業活動に影響が出かねない外国企業は情報を慎重にやりとりするなど自衛の備えを急ぐ。
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海外生産「縮小」最多に 22年度11%、国内シフト進む 供給網寸断リスク回避 |
日本企業が海外生産を縮小する動きが目立ってきた。内閣府の調査によると、海外での生産比率を今後5年で縮小する企業の割合は2022年度に1割を超え、過去最高だった。重要部品の調達が途切れないよう国内に生産を移したり、世界経済の減速に備えて生産体制を見直したりしている。
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人権尊重 企業に促す 経産省、供給網や製品点検 対策で米欧に遅れ |
経済産業省は企業が事業活動する際に人権を尊重する取り組みを促す。製品や地域など4項目で具体例を公表して人権を侵害していないかの点検を求める。米欧は人権尊重の対応を企業に義務化する法整備を進める。対応が遅れる日本企業は事業を展開しにくくなる懸念があり、対策を急ぐ。
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