3. ユーロ圏景況感指数
S&Pグローバルが4日発表した4月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は54.1で11カ月ぶりの高水準となった。製造業が低迷するものの、サービス業の活況が押し上げた。速報値の54.4からは下方改定されたが3月の53.7から上昇した。好不況の分かれ目である50を4カ月連続で上回った。サービスPMIは55.0から56.2に上昇し1年ぶりの高水準。ただ速報値の56.6からは下方改定された。ハンブルク商業銀行(HCOB)のチーフエコノミストは全PMI指標で受注残の伸びは鈍化したものの、サービス業については成長が当面続くことが示されたと述べた。新規事業指数は54.2から55.4に上昇。輸出需要が2021年7月以来の高い伸びを示した。需要回復を受け、採用も22年5月以来のペースで拡大した。2日発表された製造業PMIは50を10カ月連続で下回った。投入価格の上昇は21年2月以来の鈍さとなった。総合産出価格指数は56.8と2年ぶりの低水準となった。
米国の金融情報サービス大手S&P グローバル(S&P Global Inc.) |
米ニューヨーク市に本拠を置く金融サービス企業。S&P グローバル・レーティングやS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスなど、四事業体の親会社にあたる。旧社名はマグロウヒル・ファイナンシャル。S&P グローバルは金融サービス企業であるが、旧社名のマグロウヒルは出版社であり、金融サービス業との関係は、スタンダード&プアーズの買収以降となる。スタンダード&プアーズは、1906年にルーサー・リー・ブレイクが設立したスタンダード統計(Standard Statistics Bureau)と、1860年にヘンリー・ヴァーナム・プアーが創業したプアー出版(H.V. and H.W. Poor Co.)が、1941年に合併して発足した。1966年、マグロウヒルはスタンダード&プアーズを買収し、以降、出版社が金融サービス業を子会社の事業として抱える形態が続いた。1995年に社名をThe McGraw-Hill Companiesに変更。2009年12月にブルームバーグにビジネスウィーク誌を売却した。2013年5月1日に、マグロウヒルはマグロウヒル・ファイナンシャルに社名変更、2016年4月、子会社のJDパワーを売却、またS&P グローバルに社名変更した 。 |