5. 内閣府景気ウォッチャー調査
2月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差3.5ポイント上昇の52.0となった。家計動向関連DIは、住宅関連が低下したものの、飲食関連等が上昇したことから上昇した。企業動向関連DIは、製造業等が上昇したことから上昇した。雇用関連DIについては、上昇した。
2月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月差1.5ポイント上昇の50.8となった。
企業動向関連DIが低下したものの、家計動向関連DI、雇用関連DIが上昇した。
なお、原数値でみると、現状判断DIは前月差4.5ポイント上昇の51.0となり、先行き判断DIは前月差2.9ポイント上昇の52.0となった。今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、緩やかに持ち直している。先行きについては、価格上昇の影響等を懸念しつつも、緩やかな持ち直しが続くとみている。」とまとめられる。
※地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て,地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し,景気動向判断の基礎資料とすることを目的とする。調査は毎月,当月時点であり,調査期間は毎月25日から月末である。本調査業務は,内閣府が主管し,下記の「取りまとめ調査機関」に委託して実施している。各調査対象地域については,地域ごとの調査を実施する「地域別調査機関」が担当しており,「取りまとめ調査機関」において地域ごとの調査結果を集計・分析している。
2.サプライチェーン関連記事抜粋:令和5年2月1日~2月28日
主題 | 概要 | |
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≪用語解説:記事内の用語と企業、統計図表を確認しましょう≫
KYB、車部品生産国内回帰 |
自動車部品大手が生産や設計を海外から国内に戻す。油圧機器大手のカヤバ(KYB)は一部の足回り部品の生産を北米から日本に移す。![]() |
日本企業に「個人処罰」の壁 |
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地政学リスク対策を後押し |
地政学リスクへの備えを厚くするスタートアップのサービスが相次いでいる。2020年設立のGlocalist(グローカリスト、東京・港)は海外の公的機関情報を収集し、顧客の業種や事業に応じて必要とする項目を提供するサービスを始める。ウクライナ危機などを背景に地政学リスクへの警戒感は高く、影響を抑えたいグローバル企業の需要に応える。 ![]() |