2023年1月報告

2. 米非製造業景況感指数:非製造業回答者の声

Services PMI® at 49.6%

December 2022 Services ISM® Report On Business®

 Index指数10月11月12
1.Business Activity Index事業活動指数55.764.754.7
2.New Orders  Index新規注文指数56.556.045.2
3.Employment Index雇用指数49.151.649.8
4.Supplier deliveries indexサプライヤー出荷指数56.253.848.5

This report reflects the U.S. Department of Commerce’s recently completed annual adjustments to the seasonal adjustment factors used to calculate the indexes.

(本報告書は米国商務省の直近に発表された年間調整を本指数計算での季節調整済み要因に反映している)

【解説】 米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した昨年12月のサービス非製造業総合景況指数は市場予想以上に低下し、縮小圏に陥った。業況と受注のサブ指数がいずれも大幅に下がった。この状況が続けば需要見通しへの懸念が高まる恐れがある。前月からの低下幅は約7ポイントと、新型コロナ禍初期の2020年4月以来の大きさ。厳しい寒波の影響で、年末時期の移動が混乱したことや広範な地域で停電が起きたことが影響した可能性がある。寒波は12月末までに過ぎたが、指数の弱さが今後も続いた場合は経済が勢いを欠いていることを示唆する。12月は不動産や卸売りなど6つの業種が活動縮小を報告した。ISM製造業指数の生産に相当する業況の指数は54.7と、前月比で10ポイント低下。新規受注の指数はそれ以上に下げた。いずれの低下幅も同じく20年4月以来の大きさとなった。12月はISM製造業総合景況指数も2カ月連続の活動縮小となった。しかし、製造業者が顧客在庫は適切な水準付近にあると報告したのに対し、サービス業者は在庫水準が高過ぎるとみていることがこの日の統計で示された。非製造業の在庫センチメント指数は前月比12ポイント近く上昇して55.9と、20年6月以来の高水準となった。非製造業指数の仕入れ価格指数は2カ月連続で低下し、67.6。約2年ぶりの低水準だが、長期平均を依然上回っている。一方で入荷水準の指数は48.5と大幅に改善し、7年ぶりの低水準となった。この指数は50を下回ると納期の短縮を示唆する。雇用の指数は49.8と、過去3カ月で2回目の縮小圏。一部業界で従業員数が減少したことを示唆する。景気の不透明感が続く中で、人員補充が困難な状況と採用を抑制している様子が浮き彫りになった。

サービス業回答者の声WHAT RESPONDENTS ARE SAYING

1Construction 建設工事住宅の新規着工数は、金利の上昇によって妨げられ、販売が大幅に減速している。賃貸プロジェクトへの移行は、全ての建築業者にとって潮流のようだ。
2Educational Services 教育サービス当社は、インフレ、労務費上昇、長納期化に対処しており、また高等教育部門が従業員を維持するのに苦労している。
3Retail Trade       小売業労務費と経済コストの上昇により、年末のソフトウェアと維持更新が平均よりも多く増えている。
4Wholesale Trade    卸売業当社は、業界内で年間最も忙しい時期に入っており、インフレは間違いなく利益を圧迫する。
5Health Care & Social Assistance        健康管理・社会支援製品の価格設定、人員配置、労務費が全面的に増加し続けており、サプライ チェーンの運用において容易な節約の機会は殆どない。これが2023年の標準になると感じよう。
6Professional, Scientific & Technical Services 専門的、科学技術的サービスより受容力のある供給基盤とともに、注文の減速が続くように見られる。
7Agriculture, Forestry, Fishing & Hunting 農林漁業・狩猟景気は通常より遅れている。 3~4ヶ月の傾向のように見える。当社は、年初以降は回復すると予想している。
8Finance & Insurance 金融・保険2022 年末の景気は良好だが、素晴らしくはない。 2023 年の景気後退の可能性に備えているが、経済全体には楽観的な見方をしている。
9Information 情報電子部品の供給は、週ごとに大幅に改善されている。
10Mining 鉱山業年を締め括り始めた時、活動レベルは横這いを維持した。
11Real Estate, Rental & Leasing 不動産・賃貸・リース懸念はあるものの、継続的なインフレ圧力、通常を越える長納期、サプライチェーンの問題が解消されないことに当社は、楽観的だ。金利の上昇は、住宅建設市場を弱体化させ、懸念を増すだけだ。