③ ユーロ圏景況感指数
ユーロ圏景況感指数
IHSマークイットが発表した4月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は過去最高を記録した。需要の増加を受け雇用も拡大した。ただ供給面の問題で受注残が記録的な高水準となった。4月改定値は62.9、速報値の63.3から若干下方改定されたものの、1997年6月の調査開始以来、最高となった。3月は62.5だった。生産指数は63.2 過去最高だった3月の63.3からわずかに低下した。チーフ・ビジネス・エコノミストは「ユーロ圏の製造業は活況だ。しかし、供給の制約も異例な水準で、受注残が記録的な水準となっている」と述べた。受注残指数は61.5で、3月の60.4から上昇し調査開始以来、最高となった。原材料コストの記録的上昇を受け、産出価格も調査開始以来の大幅な上昇となった。エコノミストは「この価格上昇圧力がいつまで続くか、消費者にどの程度転嫁されるかが、大きな不透明要因だ」と指摘した。
※民間企業であるマークイット社が発表するユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)とは,景気転換の先行指標であり,製造業の購買担当者へのアンケート調査をもとに指数化したもの。数値が前回より上回った場合,対象国の通貨は買われやすくなる。ESI(欧州委員会景況感指数)は企業や消費者のマインドを表し,国内総生産(GDP)と似た動きを示す代表的な景気指標である。同指数は50が活動拡大と縮小の分かれ目。