④ 中国の製造業景況感
中国の製造業景況感
財新/マークイットが1日発表した3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.6と、2月の50.9から低下し、昨年4月以来およそ1年ぶりの低水準となった。内需が全体として軟調だったことが響いた。投入・産出コストの上昇圧力も強まったが、経済の基礎的条件がなお堅調であることも示された。アナリストは51.3への上昇を予想していた。景況改善・悪化の分岐点となる50は上回った。中国国家統計局が前日発表した3月のPMIは前月から上昇し、3カ月ぶりの高水準を記録しており、財新の統計は対照的な結果となった。統計局が発表するPMIの対象が大企業や国有企業を中心としているのに対し、財新のPMIは小規模で輸出主導型の民間企業を主な対象としている。新型コロナウイルス感染拡大に関連したサプライチェーンの問題は緩和しているものの、財新の統計では投入コスト指数が40カ月ぶりの高水準となった。
※PMI(中国製造業購買担当者景気指数)は全国の製造業約820社の購買担当者を対象にしたアンケート調査。生産や受注について50を上回ると拡大,下回ると減少を示す。非製造業には建設,郵便,ソフトウェア,航空,鉄道,小売り,ケータリングが含まれる。